神社紹介

神社紹介 第6話 (※番外編)|東京都日野市「高畑不動尊」“お不動さん”が息づく、祈りのまちへ

📘 ハッチとココロの旅の始まり

ココロ:「ここって…お寺、なんだよね?」
ハッチ:「うん、“お不動さん”って呼ばれてるらしいよ」
ココロ:「秋の風に、ぎゅっと包まれてる感じ…」
ハッチ:「行ってみようか」

🌿 境内紹介

駅前から少し歩くと、山の麓に広がるように大きな伽藍が現れた。
朱と黒の重なりが美しい仁王門をくぐると、煙の香りと木々のざわめきが包み込んでくる。

手を合わせる人、静かに佇む人。
ここは、祈りが生活のそばにある場所だと感じた。

本堂の前では、お護摩が焚かれ、炎がゆらめいている。
まるで願いごとが煙に乗って、空へ昇っていくみたいだった。

🔹 手水舎にて

参道の途中にある手水舎では、蓮の花を模した吐出口から水が流れている。
ハッチはそっと柄杓を取り、左手、右手、口、そして持ち手を丁寧に清めた。
ココロは羽を揺らしながら見守っていた。

「こうやって、自分を整えてから向かうんだね」
「静かになる時間って、大切かも」

🔹 不動堂(東京都最古の文化財建造物)

本堂の奥に、ひっそりと佇む建物がある。
それが「不動堂」。室町時代に建てられた、都内最古の木造建築だという。

「この場所だけ、時間の流れが違うみたい…」
ココロの声が小さくなる。
ハッチは帽子のような頭を少し下げて、そっと手を合わせた。

飾らない、でも確かな存在感。
ここにしかない静けさが、境内の奥に息づいていた。

🪷 印象的な仏像と五重塔

不動堂の前には、一体の赤いお坊さまの像がある。
「おびんづる様」と呼ばれ、体の悪いところを撫でると治るといわれている“なで仏様”。

ハッチは少し迷ってから、自分の肩を擦ったあと、その部分をやさしく撫でた。
「ありがとう…」
その言葉にならない想いが、空気に溶けていく。

ココロはその隣で、にこにこしていた。

そして、その奥に見えたのは――
澄んだ空にまっすぐ伸びる五重塔。
金色の相輪が、陽を受けて輝いていた。

「すごいね……」
ココロが浮かびながら、しばらく見上げていた。

その姿は、まるでこの場所を静かに見守っているようだった。

🔹 土方歳三像

さらに歩くと、階段の先にひときわ凛々しい銅像が立っていた。
「“土方歳三”って書いてあるね」
「新選組の副長。ここ高幡が、彼のゆかりの地なんだって」

ハッチが説明すると、ココロは小さく頷いた。

背筋を伸ばして佇むその姿に、時代を越えた気配を感じた。
ふたりは静かに頭を下げた。

🍜 開運そばのお店紹介(お不動さんとのご縁)

参拝のあとに立ち寄ったのは「開運そば」のお店。
木のぬくもりを感じる店内で、お蕎麦と親子丼のセットが運ばれてくる。

「いただきます」とハッチが手を合わせると、
その前にあるかまぼこに刻まれた“開運”の文字が目に入った。

「ここでも願いが届くようにってことかな?」
ココロがにっこり笑う。

ご縁をいただいた気持ちで、そっと箸を進めた。

🖍️ 絵日記のラスト(季節の余韻)

五重塔の前で、記念写真を撮るように立ったハッチとココロ。
空はすっかり秋色で、木の葉が少しずつ色づきはじめている。

「また来ようね」
そう言ったハッチの声は、風にとけていった。

⛩ 高幡不動尊 金剛寺(たかはたふどうそん こんごうじ)

  • 所在地:東京都日野市高幡733
  • アクセス:京王線・多摩モノレール「高幡不動駅」より徒歩すぐ
  • ご本尊:不動明王(関東三大不動のひとつ)
  • 見どころ:五重塔、重要文化財の不動堂、おびんづる様、土方歳三像、四季の花々
  • 主な行事:だるま市(1月)、節分会(2月)、四季の大祭など
  • 公式サイト:https://www.takahatafudoson.or.jp/

🍜 そば処 開運そば(かいうんそば)

  • 所在地:東京都日野市高幡145
  • アクセス:高幡不動尊 表参道すぐ(不動尊入口交差点前)
  • 名物:開運そば、親子丼、天ぷらそば、開運セットなど
  • 特徴:開運の文字入りかまぼこ/木のぬくもりを感じる落ち着いた店内
  • 営業時間:10:30〜16:00(不定休)
  • 公式サイト:https://kaiun.jp/kaiunsoba

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